テーマ実習

テーマ実習は,2年次以上対象の科目です.教員の専門分野にあわせて勉強会を行い,より深い専門性を身につけることを狙いとしています.石井研究室のテーマ実習では,目的(興味ある分野・伸ばしたいスキル)にあわせて,5つの勉強会と外部コンテストへの挑戦会を開催します.2年生は水曜4限・3-4年生は月曜4限に開講予定です.参加したいと思う勉強会・挑戦会に参加してください.1つだけでも複数でもかまいません.(ただし,全部をやろうとするのは相当な負荷だと思うので,ある程度目標を絞って参加するほうが効果的だと思います.2021年度の平均参加数→1.4会/人.2022年度の平均参加数→1.1会/人.)

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情報科と数学科の教員を目指す勉強会

教員採用試験の一次試験を突破するためには,地道な勉強が必要であると聞いています.この地道な勉強をサポートするため,この勉強会では,一次試験のうち,「教科専門」試験で出題される範囲について勉強していきます.「教科専門」試験の範囲は私がカバーできる部分であると同時に,情報科と数学科の両方を解説できる点がユニークなのではないかと思います.(数学だけならば数学の先生のほうが詳しいとは思います.)もちろん,どちらかだけを目指す人も参加可能ですが,両方を同時に目指す人にはちょうどよいのではないかと思います.

なお,一次試験のうち,「教職教養」と「一般教養」の試験については,教職課程ガイダンスでも案内されているであろうエクステンションセンターの対策講座を受講するのがよいのだと思います.

プログラミングの勉強会

プログラミングは奥が深くて,通常の講義では極めきれないのが実情です.また,扱う言語やフレームワークも,どうしても基本的かつ限定的になってしまい,応用的なものは自分で学ぶしかないという側面があります.この勉強会では,各自テーマを決めて,少し大きめの作品を実装することで,プログラマースキルを極めていきます.何か作りたい作品のテーマがある人はそれを進めてかまいませんし,特にない人はいくつか例を示して一緒に考えます.

基本情報技術者試験/応用情報技術者試験の勉強会

基本情報技術者試験/応用情報技術者試験をはじめとして,その道の職業を目指す場合は,資格の取得がプラスに働くことがあります.また,例えば基本情報技術者試験では聞いたことはないですが,例えば応用情報技術者試験のようなある程度難易度が高い資格の場合は,就職後の給与に手当が加算される事例を何度か耳にしています.これらは,資格が取得者のスキルを客観的に証明しうるものだからだと考えられます.そこで,目指す職業がある程度定まっているならば,スキルとその証明の獲得を目指して,資格試験の勉強を行うのは効果的と言えます.

進めかたは,過去問題をひたすら問いて,答え合わせをすることを基本とします.解きかたが不明な箇所は解説します.いくつか繰り返すと,スキルが身についてくるとともに解く自信がついてくると思います.なお,基本情報技術者試験/応用情報技術者試験以外の資格も,この分野であればだいたい解説できると思うので,違う資格をターゲットにしてもOKです.(下記に,私が持っている資格を示します.どうでしょう,資格を示されると本当に解説できる感じ(スキルが証明されている感じ)がしませんか?)

英語リーディングの勉強会

エンジニアになりたいならば,英語が読めること(リーディング)は非常に重要で,必須と言っても過言ではありません.技術文書は英語でしか書かれていないことも多く,エラーメッセージが英語で表示されることも多いです.また,技術用語は英語からきていることも多く,英語に親しんでいるとその意味もよくわかるってもんです.(クラウドしかりボトルネックしかりインスタンスしかりです.)英語が読めるだけで,解決策に早くたどり着く可能性が高く,総合的な開発力向上に寄与します.そして,(やや悲しいですが,)エンジニアの評価は,純粋なコーディング能力ではなく,総合的な開発力によってなされるってもんです.もちろん,英語で会話ができるほうがよい(任される仕事の幅は広がる)ですが,それはオプショナルという感じです.一方,話せなくても読めるというのは必須と思います.

進めかたは,技術文書(過去の例としてはProcessingの関数リファレンス)をひたすら読んで,当番の受講生が解答を発表して,あっているかよりよい解釈はないかを全員で議論することを基本とします.ただし,ひと通り文法を覚えていないと英文は読めませんので,文法の理解がおぼつかない参加者には文法書(大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】)の読破をさきに勧めています(わからない箇所は解説します).

研究論文の勉強会

主に4年次の卒業演習で研究を行う準備として,当番制で論文を読みます.研究とは新規な技術を提案したり新規な知見を明らかにしたりする活動なのですが,それは論文という形式で発表するのが正式な作法です.「新規である」ことを知ることは,まだ誰も提案していない・まだ誰も明らかにしていないということを知ることであり,裏返すと,いつ誰が何を提案したか・明らかにしたかを,論文を読んで知ることが必須です.(なお,上記の見かたを変えれば,いくら研究活動をしても論文を発表しなければ研究はなされたとはみなされないということです.)

扱うテーマは,私の守備範囲のうち,ニーズも高いと思われるユーザインタフェースとします.正確には,ユーザインタフェースよりも広い概念のヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)というテーマを扱うWISSインタラクションという国内会議の査読(審査)を通過した論文を読みます.会議サイトに過去の論文が公開されていますので,タイトルをながめてみるか少し読んでみると,勉強したい内容とあっているかがわかるかもしれません.

外部コンテストへの挑戦

みなさんのプログラミング作品やハードウェア作品を,学外のコンテストに投稿することを,全面的にバックアップします.コーディング・実装のアドバイスだけではなくて,どのように見せればいいか,プレゼンテーション・デモンストレーションのアドバイスもします.いままでに下記の成果を先輩たちがあげているので,みなさんもそれに続いてもらえればと思っています.