情報ネットワーク専門演習（テーマ1: ソケットプログラミング）

UNIX環境のC言語によるソケット通信プログラミングを学びます．また，わからないことを調査して解決法を見出す力を養います．

資料

• レポートの表紙
• サンプルHTMLファイル

はじめに

• 少なくとも下記のことについて復習しておいてください．当該講義を履修していないなどで習った記憶がない人は，自習しておいてください．（または，習った人に教えを請うてください．）
  • UNIX環境のC言語によるプログラミングの流れ
  • UNIXの基本コマンド（cd とか ls とか mkdir とか man とか）
  • C言語の入出力関数・文字列関数（printf() とか sscanf() とか strcmp() とか fopen() とか）
  • 構造体の概念と使用方法（. とか -> とかはわかりますよね？）
• 全員，7回の演習のうち2回レポート提出を指名します．
• 演習中，はじめはわからないことがたくさん出てくると思います．それを，他人に説明できるほど理解するということが目標点だと思ってください．
• わからないことは，どんどん調査してかまいません．それでもわからないことは，同じ班の人に聞いてもらうのもかまいません．むしろ，班員同士で教えあうことを推奨します．上記の他人に説明できるほど理解するという観点では，教える側の人もよい練習であり，それが自分のスキルアップにつながると考えてください．
• 班単位で「教員・TAに説明すること．」という課題が出ることがあるので，やはり班員同士で教えあうことを推奨します．
• 島野先生執筆のレポート作成の心得は，（こちらの演習とは違う部分もあるものの，）とても参考になるので一読するとよいです．

追加のコメント

気づいたことがあったら，ここに書いていきます．

• 第1週
  • man を終了したいときは「q」キーを押します．画面の移動には矢印キーやスペースキーを使います．（本当は矢印キーは使わない（ホームポジションから動かなくていい）方法があるのだが．）文字列の検索は「/」キーです．より詳しい操作方法を知りたい場合は man pager としてください．
  • 日本語の tcpdump の man （日本語訳）では，イーサネットフレームヘッダを16進数で表示する方法がなぜか書いていない． env LANG=C man tcpdump とすると英語の man （原文）が読めますので，よかったら読んでください．
  • HTTP/1.1 の keep-alive ・ブラウザのキャッシュ・ favicon の取得など，サンプルHTMLファイル（シンプルなHTMLファイル）の取得をキャプチャするのをじゃまする便利機能がいろいろありますが，知恵をしぼって目的のパケットをキャプチャしてみてください． nc コマンドや telnet コマンドを使ってみてもいいかも．
  • ヒント: パケットは階層ごとにヘッダが追加されていきます
  • tcpdump で目的のパケットがどうしてもキャプチャできない人は，私がキャプチャしたパケットを解析してレポートを作成してください．
• 第2週
  • ブロードキャストアドレスあてにパケットを送信するためには，送信のためのソケットに対して，ブロードキャストを有効にするソケットオプションを設定しなければならない．これを行う方法は下記のとおりである．（どこにこのコードを追加しなければならないかは考えてください．）

      int flag = 1;
      setsockopt(sockfd, SOL_SOCKET, SO_BROADCAST, &flag, sizeof(flag));
    

    より詳しくは setsockopt を起点に調べるとよい．
• 第5週
  • fork()関数のことを調べると，「プロセスを複製する」とでてくると思います．プロセスってなに？という人は，オペレーティングシステムの講義内容を復習してください． ps コマンドでコンピュータのプロセスを調べることができます（実際にはいろいろなオプション( -ef とか -Ue1n14999 とか)が必要）．
  • break; continue; return; それぞれどんな働きをする命令かわかりますか？すべて必須の命令ですので，復習して（調べて？）理解しましょう．
• 第6週
  • sscanf() と strcmp() の動作を理解していますか？もしわからなければ， man sscanf や man strcmp をしましょう．（man の終了は「q」キー）

担当教員

• 山内 雪路
• 石井 健太郎